GMTマスター
ロレックスがパン・アメリカン航空の国際線パイロットのために開発したGMTマスターは、異なる場所の時刻を把握できる機能を備えたロレックス唯一のパイロットウォッチである。
GMTマスターには、GMTマスターI とII の2つの系譜があり、「GMTマスターI」は異なる2つの時刻を把握可能であり、「GMTマスターII」は最大3つのタイムゾーンを把握することが可能である。(GMTマスターI は1999年に廃盤)
GMTマスターは、エクスプローラーやサブマリーナーほどの人気を獲得していなかったが、2007年のステイタス性を押し出したモデルチェンジを機に現行モデルを代表する人気スポーツモデルとなった。この人気が引き金となり、旧型、ヴィンテージモデルともに再注目され、特に鮮やかなカラーリングの2トーンベゼルに人気が集中している。
型番一覧
現行モデル | 生産中止モデル | |
Ref.126720VTNR Ref.126710BLRO Ref.126710BLNR Ref.126711CHNR Ref.126715CHNR Ref.126755SARU Ref.126719BLRO |
Ref.116710LN Ref.116710BLNR Ref.116713LN Ref.116718LN Ref.16710 Ref.16713 Ref.16713RG Ref.16718 Ref.16760 Ref.16700 |
Ref.16750 Ref.16758 Ref.16753 Ref.1675 Ref.1675/8 Ref.1675/3 Ref.6542 |
GMTマスターの歴史
1952年 |
パン・アメリカン航空(パンナム航空)は国際線旅客機を投入し、その運行を行うパイロットは2つのタイムゾーンを把握可能な腕時計を必要としていた。 |
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1953年 |
エクスプローラーやサブマリーナーを発表したロレックスの実力に目を付けたパンナム航空は、ロレックスに国際線パイロットのための腕時計開発を依頼。これを機にロレックスは、新たなプロフェッショナルモデルの開発に着手することになった。 |
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1955年 |
GMTマスターのファーストモデルが発表され、パンナム航空のオフィシャルウォッチとして採用される。その後、パンナム航空での運用実績もあり、GMTマスターは他の航空会社からも公式採用されるなど、パイロットから高い評価を獲得する。また、当時、海外旅行を楽しむ富裕層からの要望によりゴールドモデルが展開されるなどステイタス性も確立した。GMTマスターは、その後もモデルチェンジを繰り返し、さらに実用性の高いモデルへと進化していく。 |
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1959年 |
リューズガードを搭載したGMTマスターの第2世代が登場。 当時の傑作ムーブメントと名高い1500番台が実装された。 |
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1960年代後半 |
イエローゴールドのコンビモデルがラインナップに追加された。 ブラックのベゼルインサートが登場。 |
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1982年 |
3つのタイムゾーンを把握可能なGMTマスターII が誕生し、GMTマスターI との混在期へ突入する。当時は、2つのモデルを区別するため、GMTマスターI には「黒」・「赤青」ベゼルの2タイプが用意され、GMTマスターII には「赤黒」ベゼルだけが用意された。 |
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2000年 |
性能面で劣るGMTマスターI は、その歴史に終止符が打たれ、GMTマスターの系譜は、GMTマスターII が継承していくことになる。これに伴いGMTマスターI 特有のベゼルカラーであった「黒」と「赤青」ベゼルはGMTマスターII に引き継がれることとなった。 |
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2005年 |
GMTマスター誕生50周年記念モデルとなるグリーンダイヤル(Ref.116718LN)が登場。 スポーツモデル初となるセラクロムベゼルを搭載。 |
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2007年 |
他のモデルに先駆けてベゼルにセラミック素材を採用したRef.116710LNが登場した。また、ブレスレットの中央を鏡面仕上げにしたことで、これまで以上に高級感溢れる仕上がりとなった。 本来、ステイタス性の高いモデルだったこともあり、このモデルチェンジを機にGMTマスター人気が急上昇。現在もその機能性からビジネスツールとして高い評価を獲得している。 |
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2013年 | セラクロムベゼル初となる2トーン(青黒)ベゼルが登場(Ref.116710BLNR)。 | |
2018年 |
新世代ムーブメントCal.3285を搭載した第4世代GMTマスターII が登場。 ステンレスモデルには、待望のセラクロム製赤青ベゼルが採用され、ジュビリーブレスレットが装備された。翌年の2019年には青黒ベゼルもラインナップに追加され、さらに2021年にはオイスターブレスレットもバリエーションに加わった。 |
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2022年 | ロレックス初となるレフティーモデル(Ref.126720VTNR)が登場。 |
GMTマスターI の系譜
Ref.16700 |
製造期間:1988年~2000年 |
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Ref.16750 |
製造期間:1979年~1988年 |
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Ref.1675 |
製造期間:1959年~1979年 |
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Ref.6542 |
製造期間:1955年~1959年頃 |
GMTマスターII の系譜
Ref.126720VTNR |
製造期間:2022年 ~ 現在 搭載ムーブメント:Cal.3285 リューズと日付が左側に配置されたレフティーモデル。グリーン×ブラックのベゼルバリエーションもロレックス初となる。ムーブメントは第4世代GMTマスターII に共通使用されているCal.3285を搭載する。 |
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Ref.126710BLNR |
製造期間:2019年~ 搭載ムーブメント:Cal.3285 新型モデルRef.126710BLROの登場から1年、前モデルのRef.116710より登場した青黒ベゼルが引き続き発表された。第4世代となる今モデルには、ヴィンテージのGMTマスターを強く想起させるジュビリーブレスが採用されている。搭載されたムーブメントは、±2秒の高精度を達成した新世代ムーブメント。ロレックスが新たに特許を取得した「クロナジー エスケープメント」は、従来比15%のエネルギー効率化を成し遂げている。磁場の影響も受けにくく、パワーリザーブは約70時間に延長された。 |
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Ref.126710BLRO |
製造期間:2018年~ 搭載ムーブメント:Cal.3285 セラミックベゼルの赤青カラーがステンレスモデルに登場。第4世代となる今モデルには、ヴィンテージのGMTマスターを強く想起させるジュビリーブレスが採用されている。搭載されたムーブメントは、±2秒の高精度を達成した新世代ムーブメント。ロレックスが新たに特許を取得した「クロナジー エスケープメント」は、従来比15%のエネルギー効率化を成し遂げている。磁場の影響も受けにくく、パワーリザーブは約70時間に延長された。 |
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Ref.116710LN |
製造期間:2007年~2019年 |
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Ref.16710 |
製造期間:1988年~2007年 |
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Ref.16760 |
製造期間:1982年~1988年 |
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